「ちょっと待って、ママパン作っているんだから!」
グズる子供をさとすママ。
服をひっぱる子供が余計に慣れないパン作りを焦らせます。
「どうして、ママ見てくれないの・・・寂しいだけなのに」
誰のために作っているパンですか?
ご自分ですか?お友達ですか?
いえ、違います。
きっと、それは大事な子供のため。
子供を喜ばせるために作ってるはずが、
今、子供を悲しくさせてる。
これがおうちでパンを作るママの実情。
しかめっ面して作るくらいなら、
生地を少し取り分けて好きにすればいい。
生地をもらった子供はきょとんとしたかと思うと
パッと顔が明るくなり
「ママと一緒だ!」
「マネしてみたい!」
俄然やる気が満ちてきます。
ところが、生地はグルテン(コシ)があるので
生地が伸びにくく、ギューギュー押したりちぎったり
まるで粘土遊びになってきました。
それでも口出しせず、ママはせっせとベーグル作りに集中。
成形できた達成感とは裏腹に
粘土パンで遊ぶ隣の子供。
「あーー、違う違う!
もう、ママがやるからかして!」
無理やり子供から生地をとる必要はありません。
きっと、その時はしかめっ面になるから。
ママが作るパンは、しかめっ面で作るものではなく
楽しく気持ちよく作るもの。
「パンを焼くから、ココに置いてみようか、できる?」
自分でやることが大好きな時期に効果的な声かけ。
(ママではなく)子供の手で耐熱紙に置かせます。
パン作りをやった!達成感で子供はニコニコ。
他のおもちゃへ走っていきます。
その間、ママはささっと成形しなおし、2次発酵。
粘土パン、おいしく焼けるのか不安。
だって、ちゃんと成形しなくちゃいけないものでしょ。
ママのベーグルと子供のベーグル。
焼き上がりに違いは出るのかでしょうか。
右上、右下→子供ベーグル
左上、左下→ママベーグル
<断面>
左→子供ベーグル 右→ママベーグル
子供ベーグルは若干気泡が入っているものの
味にほとんど差は無ありませんでした。
ママみたいに作れた!
焼きたてを頬張る子供の顔が
ママの作るパンの価値なのではないでしょうか