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言葉が遅くない?
歩き始めるのが遅くない?
長女の経験だけでなく同じ年の子と比べても息子の発達は赤ちゃんの頃から顕著に遅れていました。
『男の子だから』なんて理由じゃないんじゃないだろうか。(男の子は歩き始めるのも発語もゆっくりだと聞いていました)
保育園の先生の指摘で市の発達障害を含む相談を受ける循環職員にみていただいたのがきっかけで息子は3歳の時に広汎性発達障害と診断されました。
『あぁ、やっぱり』
夫も私も心の準備ができていたので、ショックより事実を確認できたことの安心が印象的でした。
事実を伝えると電話ごしに母親が泣いていました。
(泣かれてもなー)
もっと親孝行しなくちゃかな、という気持ちになったのを覚えています。
発達障害は「治る」という概念は持たない方がいいと思っています。
大丈夫とか、よくなると思う言葉を数えきれないほど言われてきましたが、その重さは自分を苦しめるばかりでした。
「付き合う」と言った方がしっくりきます。
長くなるのでいくつかの話に分けてお話ししたいと思います。
よかったら最後までお付き合いください。
・息子のこと
息子は発達障害と診断されましたが彼の特性は大きく分けて2つ。
1、理解がゆっくり
話の内容は1回よりマンツーマンで何度もゆっくりが基本。
対大勢の指示はほどんど入ってこない保育園時代。理解する前にお友達は一斉に行動しているのでお友達に助けられながらよく分からないまま動いていました。気にかけてくれるお友達がいたことがなんと心強いことか!Mちゃん本当にありがとね。
ウノやトランプといった大勢で楽しむゲームに参加できるようになったのは最近のこと。輪に入りたいのに入れない息子。寂しい顔やいら立つのがやりきれない思いでした。涙をこらえて息子の手をつないで何もしゃべらず帰ったことを覚えています。今は地元の公立小学校の特別支援級に通っています。今度から5年生。高学年の仲間入りです。年齢でクラス編成されていますが、学年や年齢ではなく、凸凹別でクラスを編成できたらいいのに。
2、衝動性
目に留まったものはすぐに行動したい。おもちゃが目に付いたら遊びたい。全裸だろうがおかまいなし。だって、おもちゃがみえちゃうんだもん。彼の頭の中は着替えるという必要性より獲物が見えれば追いかける本能が100%。
母親としては着替えて欲しい。ていうか、着替えるでしょ?!
「着替えるよ」
私が声をかけても届かないのに何度も声を荒げて着替えを促すことの多かったことか。。。無駄に怒る私、自己肯定感が下がる息子。着替えるということは理解しているけれど、遊びをやめられず一番困っているのは息子自身。おもちゃが見えないように環境を整えられたらよいのですが、日々暮らしている我が家に息子仕様に環境を整えるのは無理でした。
キリのいいところまでやらせる、他のことに気をそらせることで少しづつ衝動性を抑えることができるようになりました。今も衝動性と向き合う日々です。
衝動性
これは私にも当てはまるのですが、気になったらどーしてもやりたい。
スタジオエム(私が大好きな食器屋さん)のお店に行きたいと思ったら、行きたくて仕方がない。
現実は行けないのでストレスとなって蓄積されてしまうということろがあります。
行けないと思うと、余計に行きたくなってしまうのよね。。。
だから私自信もガス抜き(行きたいところに行くこと)が必要なのです。
理解がゆっくり、衝動性、この2つの特性は息子の場合。
落ち着きがない、一定のことに没頭しすぎる、書く・読むが苦手。。。
発達障害の特性は他にも沢山あって特性のブレンド具合はその子によって様々なのです。
・娘たちのこと
長女と次女は育児書通りのペースで発達しています。
『自分ができるのに、お兄ちゃん(長女にとっては弟)は。。。』
息子と比べることができるということは娘たちにも伝える時期ということ。
彼女たちには彼女たちの理解度に合わせて息子のことを話しましたが、どれくらい理解しているかは分からないというのが正直な手ごたえです。
療育の病院に通っていることも息子だし、人が好きで優しいところや元気に挨拶ができることろも息子。事実と具体的な助けて欲しい内容を彼女達に分かりやすく伝えたい。
理解をしてほしい思いはありますが、息子の衝動性に彼女たちが我慢しすぎてストレスにならないように声をかけたり1対1でおでかけしたりコミュニケーション(『次女に私がチューチューしすぎ説』があり)をとっています。思春期の長女への声掛けはやっぱり難しいですー。
・家族のこと
療育関係は私が全面的に担当しているので、仕事もそれに合わせて調整しています。
出張レッスンをお休みにしましたが、別の形でレッスンを続ける準備をしているのでもうちょっと待ってね。
どうしても時間の調整がつかないときは無理せず夫にヘルプを要請します。大変なときにケンカごしではなくフラっとに助けてと言える関係はめっちゃ大事。「ありがとう」は魔法の言葉。頻繁に使っています。10年上作り続けている夫のお弁当も大切な日課です。
休日は夫と私が手分けして息子と娘たち(長女は一人で過ごすのが好きなので特に末っ子)を連れ出す生活を10年以上続けています。1対1ででかけることもありますが、みんなででかけることもあります。家族で出かけるのは夫と状況を共有する大事な時間。子供も外遊びで満たされるし、私も感情をアウトプットできるので子供達が車の中で寝た時は言いたいことを最後まで話せてます。
・私自信のこと
幼少期の狭い団地生活が原因だったか分かりませんが、一人の時間が持てないことが私にとってすごくストレスです。落ち着きがなく、興味を持ったことは行きたいし、やりたくなります。できないとストレスが増えて大変なことになります。
長女の出産後、1年ほどで私は帯状疱疹という病気(心も体も疲れてると発症しやすい神経の病気)になりました。治療のため抗生物質を飲む(=授乳できない)生活が始まりました。薬を飲み続けていれば治る病気でしたが、一番困ったことが投薬中は授乳できないということ。おっぱい欲しさに泣きじゃくる長女と授乳できないことで自分を責めて泣きじゃくる私。泣きじゃくり親子。
これじゃイカン。と思ったのはこの時からでした。自分を大切にしよう。的確に頑張ろう。
空を見上げるようになったし、発酵したパン生地をかわいいと思えるようになった頃、友達にパンを配るようになったのがきっかけで自宅でパン教室を始めました。
パンを作ることが私にとって生きがいでした。
ところが問題がでてきます。パン生地を作っていると子供が泣き出すのです。
両手は生地でベタベタ。足元で子供がギャンギャン。私の気持ちはイライラ…。
この問題の背景はすべて一人で背負っているという現実。
子供をあやすのも自分、生地を膨らませるのも自分、使った道具を片づけるのもすべて私一人。
パン作り、育児、片づけ
どれかを選ぶということはどれかを捨てることなのでしょうか?
そんなことはないんじゃないかな。『選ぶ』前提でいいんだろうか。
私は選ばないことを選びました。
あらゆる方向から解決策を考える思考はこの時生れたのかもしれません。
こねないパンが生れた瞬間です。
タッパーとスプーンで作るパン生地は圧倒的に手間を省いてくれました。
手を汚さずに作れるので子供が泣いてもすぐに抱っこできます。
油、卵、砂糖を使わないので道具を片づけるのがラクです。
おいしく焼けるので自分の達成感が味わえるし、自己肯定感が上がります。
自己肯定感が上がると家族にもっと優しくなれます。
息子の発達の遅れが気になっていながら(診断されていないころでした)こねないパンは多くの方に紹介させていただきました。
息子をおんぶしながらパンを教えていたころに来てくれた生徒さんとは今でも繋がっています。
いろんな人に相談しまくり発達障害関係の育児書も読みました。
息子の衝動性を少しでも回避することに悩んで相談した私。
『気が散らないようにおもちゃを撤去しては?』
という療育の先生のまっとうな答えに「それができれば苦労しませんけど」と思ってしまう私。相談してるくせに聞く耳持ってない状態。
これ一生懸命な気持ちの裏返しなのよね。あー、裏返っちゃったよ。裏返したい。孤独でした。
最初に欲しいのは具体的なアドバイスより共感でした。(アドバイスも必要だけどね)
今も悩みは尽きませんが大切なことは分かります。それは孤独じゃないし、自分で考えること。
『勇気を持って信じて待つ』
できなくていい。やってあげないで待つことはすごく大変なことです。
卵を割るのは簡単なことですが、息子が卵を割るということはすごく難しいことです。
指先の力加減を微妙に変えて神経を集中しないと卵は割れません。
息子が卵を割れるようになるために一番大事なのは怒らないこと。
殻が入ってもザルでこせば大丈夫。
目的は早く卵を割ることじゃなくて、息子が卵を割れるように助けること。
本当の目的を見失うと怒りという感情が自分を支配しはじめます。
不必要な怒りの感情は笑顔の種をつぶします。
私がやりたいことって何だろう
私がやりたいことはお母さんを笑顔にすること。
発達障害のお子さんがいて食事で悩んでいる方も多いと思います。
私のレシピは作り手の快適さを大切にしたり洗い物が少なかったり配合が覚えやすい数字(85g、調味料を大さじ1で統一する)なのはご飯を作りたいと願っているお母さん達に寄り添いたいというメッセージが込められています。
少しでもお母さん達の役に立てたら嬉しい。
つまり
発酵食品が笑顔を作るツールになりうる!ということを伝えたい。
そのためにオンラインレッスンを始めます。
オンラインレッスンについてはお知らせさせてください。
6年前涙をこらえていた私が今はこうして前を向いてあるけるのは家族と発酵食品のおかげ。自分にも家族にも優しくなれました。
オンラインレッスンで発達障害に悩むお母さん達の笑顔を作りたい。私にできる挑戦です。
長くなりましたが、発酵家族のことをみんなに知ってほしくてお伝えしました。
最後まで読んでくれてありがとうございます。
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